• 検索結果がありません。

心理学ワールド 93号 自著を語る 自著を語る 鈴木 公啓(東京未来大学)(編著) | 日本心理学会

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "心理学ワールド 93号 自著を語る 自著を語る 鈴木 公啓(東京未来大学)(編著) | 日本心理学会"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

42  古今東西,老いも若きもおこな うものの一つに装いがあります。 装わないヒトはいません。生まれ てから死ぬまで,多くの時間を人 は装って生きているのです。  装いには非常に多様な内容が含 まれます。おそらく,装いという 用語に対して多くの人がイメージ した内容よりも幅広いものが含ま れています。化粧や服装だけでな く,整髪や染髪,刺痕文身(所謂 イレズミ),美容外科手術による 変化,ダイエッティングやボディ ビルディングによる体型変化,さ らには,姿勢や言葉によるものま  赤ちゃんや子どもの心は,他者 と身体を触れ合わせ,身体を共有 する経験を通して動的に発達し ます。そのため,子どもの心の育 ちを理解するためには,子ども側 だけでなく,子どもと日々関わる 他者,つまり,親の側の心の育ち についても理解することが重要で す。本書は,「親子の心の育ちを セットでみる」という点を軸に据 え,「脳」「身体」「環境」という 三つのキーワードから心の発達に 迫ります。「親としての心と脳の 発達と親への支援」「子育て環境 と心と脳の発達の関係」「親子の で,装いに含まれます。  身体の見た目を変化させるとい うことは,自己をどのように認識 し,そして,自己がどのように社会 に認識されるかということと関連 します。これは,自己をヒトの社 会の中でどのように位置づけるの かということに繋がってきます。  本書では,装いの背景にどのよ うな心理があるのか,多様な装 い,そして関連する諸テーマにつ いて,データに基づき丁寧に概説 しました。装いの心理の広さと深 さ,そして面白さを感じて頂ける ことを期待しています。 身体接触が心と脳に与える影響」 「日々進化する社会環境における 心と脳の発達」などについて,エ ビデンス(科学的根拠)にもとづ いた研究知見を紹介しています。  子育てや教育にかかわる方や研 究者をはじめ多くの方に手に取っ ていただき,現代の親子の心の発 達についての科学的な理解を深め ていただくとともに,コロナ渦で 「身体と身体が触れ合う」という 機会が得にくくなっている中,今 一度,心の発達における「身体」 の重要性について考えていただく きっかけになればと思います。 すずき ともひろ 東京未来大学こども心理学部 准教授。 専門は社会・性格心理学。著書はほか に『パーソナリティ心理学入門:ス トーリーとトピックで学ぶ心の個性』 (共著,ナカニシヤ出版),『痩せとい う身体の装い』『やさしく学べる心理 統計法入門:こころのデータ理解への 扉』(どちらも単著,ナカニシヤ出版) など。 たなか ゆかり 日本学術振興会特別研究員 RPD(関 西大学社会学部)。専門は発達心理学, 発達科学。著書はほかに『新・教職教 養シリーズ 発達と学習』(分担執筆, 共同出版)。 編著 鈴木公啓 発行 北大路書房 A5 判/ 304 頁 定価 本体 2,700 円+税 発行年月 2020 年 3 月 著  田中友香理 発行 ミネルヴァ書房 四六判/ 252 頁 定価 本体 2,400 円+税 発行年月日 2020 年 5 月

装いの心理学

整え飾るこころと行動

鈴木公啓

発達科学から読み解く

親と子の心

身体・脳・環境から探る親子の関わり

田中友香理

(2)

43  本書は,1980年代のニューヨー クに草の根的な社会的活動のため の拠点を設立した二人の在野の研 究者が,その活動の背後にある思 想を開陳したものである。  著者らは,ヴィゴツキーを「完 成すること」(complete)を本書 での課題とした。本書で言う完成 とは,「そろって意味をなすこと」 である。コレクションをそろえる ことなどを指すコンプリートだ。  即興劇では,誰かの「オファー」 を別の誰かが受け止め,何らかの 応答をすることでようやく舞台が 完成し,そこに意味が作られる。  本書は,代表的な質的研究法 を,過程−構造,実存−理念の二 軸で整理してマッピングしたもの です。近年,質的研究が盛んに行 われ,研究ジャーナルで質的研究 の論文を目にする機会も増えまし た。質的研究への関心は高まって いますが,初学者にとって質的研 究の学習は容易ではありません。 質的研究法には統計分析のような 明確な基準がなく,研究法同士の 関係性も整理されていないため, 共通点や差異が把握しづらい状況 にありました。  そこで本書は26の質的研究法 誰かからの応答がそろってはじめ て,最初の発話はオファーとなる。  同様に,ヴィゴツキーの著作は それ自体で閉じて完結していな い。著者たちは,彼のいた時代や 場所から遠く離れたニューヨーク で,彼の言葉に応答した。そうで あれば,この翻訳もまた,著者ら への応答なのだ。  本書を手にしたあなたも,なん らかの形でぜひ応答してほしい。 いかなる応答であれ,そのことに よって,ひとつの全体が完成し, そこに新しい意味が出来するのだ から。 を,①モデル構成,②記述のコー ド 化,③ 理 論 構 築,④ 記 述 の 意 味づけという ─ 先述の二軸に よって作られた ─ 四つの枠組 みで整理しました。そして,各研 究法について最良の著者に解説し ていただきました。各解説がコン パクトにまとまっているので,多 種多様な質的研究法を知りたい人 におすすめです。本書の整理法は あくまでも仮説的なものですが, こうした整理を通して質的研究へ の関心が高まり,質的研究に関す る議論が展開されることを願って おります。 かんざき まみ 立命館グローバル・イノベーション研 究機構 専門研究員。専門は教育心理 学,文化心理学。著書はほかに『通信 制高校のすべて』(共著,彩流社)など。 かすが ひであき 福島県立医科大学医学部衛生学・予防 医学講座 助教。専門は発達心理学,青 年心理学。『文化心理学』(分担執筆, ちとせプレス)など。 いとう たかし 北海道大学大学院教育学研究院 准教 授。専門は言語発達論,発達心理学。 単著に『越境する認知科学4 大人に つきあう子どもたち:子育てへの文化 歴史的アプローチ』(共立出版),『学 びのエクササイズ 子どもの発達とこ とば』(ひつじ書房)。 編  サトウタツヤ・    春日秀朗・神崎真実 発行 新曜社 A5 判/ 292 頁 定価 本体 2,800 円+税 発行年月 2019 年 9 月 著  F. ニューマン・    L. ホルツマン 訳  伊藤崇・川俣智路 発行 新曜社 四六判/ 452 頁 定価 本体 3,600 円+税 発行年月 2020 年 8 月

革命のヴィゴツキー

もうひとつの「発達の最近接領域」理論

ワードマップ

質的研究法マッピング

特徴をつかみ,活用するために

神崎真実・春日秀朗

伊藤 崇

参照

関連したドキュメント

3月6日, 認知科学研究グループが主催す るシンポジウム「今こそ基礎心理学:視覚 を中心とした情報処理研究の最前線」を 開催しました。同志社大学の竹島康博助 教,

日本の生活習慣・伝統文化に触れ,日本語の理解を深める

機械物理研究室では,光などの自然現象を 活用した高速・知的情報処理の創成を目指 した研究に取り組んでいます。応用物理学 会の「光

活動後の評価    心構え   

作品研究についてであるが、小林の死後の一時期、特に彼が文筆活動の主な拠点としていた雑誌『新

「心理学基礎研究の地域貢献を考える」が開かれた。フォー

本研究科は、本学の基本理念のもとに高度な言語コミュニケーション能力を備え、建学

経済学・経営学の専門的な知識を学ぶた めの基礎的な学力を備え、ダイナミック